暖水渦と冷水渦
【基礎知識-001-8】
水温分布と流れの関係を少しくわしく見るために日本海南部での水温分布を拡大して見ます。図001-8に水温の分布を、図001-9には流れの分布を示してあります。ここで取り上げる暖水塊や冷水塊にはAからDまでの名前を付けてあります。A、B、Dは暖水塊、Cは冷水塊です。
図001-9 水温観測と同じ時の表層の流れ
暖水塊の回りには時計回りの流れができていて、冷水塊の周りは反時計回りの流れとなっています(矢印が無いところは流れが弱いところです)。各水塊の中心部では流れは弱く、周辺部で強い流れの輪ができています。この流れの輪のことをカレント・リングあるいは単にリングと呼ぶことがあります。水塊には必ず渦状の流れがともなっていることから、今後は暖水塊を暖水渦(だんすいうず)、冷水塊を冷水渦(れいすいうず)と呼ぶことにします。