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黒潮大蛇行(その3)

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2015年の7月末から8月初にかけて発生した黒潮の蛇行は、9月下旬からしばらくの間、 C型 の流路を取っていました。しかし、11月の5日頃から、蛇行の最終段階の D型 に到達したようです(図008T、黒潮蛇行のパターンを参照して下さい)。 黒潮と陸岸の間にできる冷水域の中心が伊豆海嶺(かいれい)上にあって(黒潮大蛇行、その2、参照)、黒潮流路は C型 をとっていたのですが、冷水域が海嶺の東側へ移り、 D型 流路となりました。冷水域がさらに東の方に移動すれば、一連の黒潮蛇行は終息し、 N型 の流路に戻ると思われます。 図008T 2015.11.05 200m深水温分布 今回の黒潮蛇行は当初かなり顕著なものでしたので、過去の経験からすると、1年やそこらは持続するものと思われました。しかし、半年ももたない短命なものとなりそうです。以前にもこうした短命な蛇行はあったのかも知れませんが、十分な頻度で観測が行われていなかったため、こうした短期の蛇行は見逃されていたのかも知れません。