紀伊半島南での黒潮(2)

 【基礎知識-001-4】

前回示した水温と同じ時の流れの状態を図001-4に示しておきました。薄黄色をした部分は1ノット以上、赤い色の部分は2.5ノット以上の流速を持った部分で、ここが黒潮の本流部分です。200m深に見られる温度前線の位置と強流帯の位置が良く一致しているのが分かります。

海の等温線は気象の等圧線(気圧分布)とよく似た関係にあります。等圧線の込んだ部分は強い風が吹きますが、等温線が込んだ部分も流れが速くなります。風はほぼ等圧線に沿って吹き、風の向きは右側に高気圧を見るように吹きます。流れの場合、向きは高温を右側に見るように流れます。やや深いところの水温分布を見ると、おおよその流れの状態も理解できるのです。


図001-4 表層海流分布(2013年10月29日)

このブログの人気の投稿

軽石の漂流シミュレーションをしてみました

黒潮大蛇行(その3)

軽石の漂流シミュレーションをしてみました2